ライダーミーティング in Welkom
事の始まりはレース翌日、スズカサーキット・ホテルのロビー前でマックスとの会話からだった。

マックスがこれから空港までチャーターしたタクシーに乗り込もうとした時に「ノブゥ」っと呼びかけられた。(一度話し始めると長い。朝ご飯タイムが終わってしまうと思って本当は見つかりたくなかった)。
話の内容は、もちろん大ちゃんの事。「何が原因か解ったか?マシンか?いや、マシンじゃないよな(←同じバイクに乗っているからかなり不安は隠せない様子だった)。MOTO・GPになってマシンのスピードが格段に増しバイクも重くなったのだから、サーキットのセーフティゾーンも増やさないといけないだろ。安全性についてライダー全員で話し合おう」っと。マックスを避けて朝食に急ごうとした事を恥ずかしく思った。

木曜日ウェルコムに到着し早々にマックスを訪ねた。「ミーティングする?」と聞くと「やろう!」っと即答。そして、「じゃぁ俺はホンダ系のライダーに声掛けるから、他は頼むよ」っとマックス。「OK」と軽く返事をしたものの・・・ちょっと待て?ヤマハ3チーム・アプリリア・ドゥカティ・カワサキ・スズキ・WCMそしてマックおじさん・・・やられた・・・。決めた集合時間は5時半。っが、ドカの2人がスポンサーとの懇談会があるからにもう少し早めにしてくれないかと。マックスの所へ戻り、「じゃ4時にしよう」っと。もう一度ドカへ行きその他全部回って、最後は中野。彼にミーティングの旨を伝えると、「え?宣篤さん、4時からプレスコンファレンスですよ、僕の他に3人」「マジ?(☆★)(;;)(++)・・・・とっ、とりあえず終わったらすぐ来て・・・」足を棒にして各ライダーに話しに行くのは、トーチュー遠藤さんの気持ちがちょっと分った。

いちを幹事(?)なので最初に集合場所へ。4時になると2人3人・・・っと次第に集まり始めた。全員が集合したのは5時を過ぎてから。最後はロッシだった。39度の熱でヘロヘロになりながらにも来てくれた。やはりみんなナーバスになっているせいもあって安全対策の意見は次々と出てくる。しかし、それをまとめるのも、また大変。このミーティングで決定した事は、ライダー代表の5人が毎GPの土曜の夕方にエスペレッタ(DORNAのトップ。F1で言うバーニー)の所へ行き、そこのサーキットの何処が危険なのかを直接伝え、危険だと指定されたコーナーは翌年までに安全対策を施さなければライダーはレースを放棄します。大雑把に書くとこう言う事を2時間近く話し合っていた。

5人の代表はセテ(エスペレッタと母国語で会話できる)・ケニー(安全対策に関しては人一倍シビア。英語圏代表)・ロッシ(やはりチャンピオンの一言は絶大)、バロス(GP最長。マルチラングエッジ)、そして僕(日本人代表。学級委員の経験ゼロだがノリック)が「青木さん絶対代表にならないとダメですよ!」って言う押しもあって手を挙げた)本当は代表にマックスも入れたかったのだが(他のライダーも感じていたと思う)「伊」代表は2人要らない。犬猿だし・・・。